こんにちは。たかはた歯科の安藤です(^^♪
今回は、ゴールド素材についてお話します。
※歯科医療で使われている『ゴールド』は、咬合力を高める為に金100%ではなく、ほかの金属を混ぜて作っている金合金になります。
ゴールドについて
ゴールドはセラミックやハイブリッドのように自然な色ではありませんが、保険診療のメタルインレーとは違い錆びにくく、金属の溶け出しもほとんどありません。強度が高いので、噛む力の強い方や、歯ぎしりの癖のある方、また、力のかかりやすい奥歯にも使用でき、ピッタリと合うので、治療後も虫歯になりにくいというメリットがあります。長年にわたって使用されてきた実績を持つので、とても信頼できる素材です。
では、ゴールドのメリットとデメリットについてお話します。
★メリット★
・金属が溶け出しにくいので、歯茎を変色させず、銀の詰め物と比べると目立ちにくい
◎耐久性について
・他の金属より腐食しにくくすき間ができにくい為、外れにくくいい意味で金属なので割れる心配もないので、非常に長持ちする治療法です。
・金属なので強度が高い(強い力のかかる部位にでも使用できる)
◎健康面
・歯と熱膨張率が近い
※熱膨張率が歯に近いというのはとても大切で、歯や歯科材料を含むほとんどの物質は、冷たいと縮み熱くなると膨らみます。冷たい飲食物や熱い飲食物まで、お口の中の温度は様々に変化するので、詰め物と歯が同じ熱膨張率である事は歯に負担が少なく、長期間使って頂ける可能性が高いと言えます。
・歯の硬さに近く、噛み合わせる歯を傷つけにくい。
・歯に完全にピッタリとはまり込むので、周囲の歯質(エナメル質)とのすき間が少なく、もう一度虫歯になるリスクが低い。
・吸水性がない為劣化しない
※ゴールドは自分の歯とほとんど同じ硬さです。人間の歯は年齢とともに食事などで少しずつすり減っていきます。が、ゴールドも同じように少しずつ減ります。なので、自分の歯と同じように少しずつ変化してくれるのです。
・金属アレルギーが比較的起こりにくい
・金は薄く延ばしても折れにくく、インレーを薄く作ることが可能な為、削る部分を少なくする事ができます。
・金は結晶が細かく、表面をツルツルに仕上げる事ができるので、クラウンやその周りに汚れが付きにくく、虫歯が再発する可能性が低くなります。
★デメリット★
・歯の色をしていないので、見た目に目立ち審美性にはやや劣る
・保険外治療のため、値段が高い
・熱伝導性が高いので、熱い飲食物や冷たい飲食物に過敏になる場合もある
★こんな方におすすめ★
・とても身体に優しい素材なので、健康面を重視されてる方
・咬合力の強い方
・歯ぎしりのある方
・セラミックより耐久性を重視したい方
★症例★


症例 80代男性
施術名 根管治療+歯冠修復(ゴールド)
主訴 歯茎が腫れた
部位 右下7
施術の説明 神経が炎症をおこしているので消毒した後、ゴールド素材の詰め物を装着
治療期間 1ヶ月
副作用 根管治療の痛み、治療後の再発
費用 約6万円 根管治療・調整料を含む
★まとめ★
このように、ゴールドは硬さ、軟らかさ、熱膨張率、感触(舌触り感)どれをとっても天然の歯の性質にとても近いのです。ただ、最近では白い歯にしたという審美性を追求したい方にとっては、色が気になるという方も多く、ゴールドを選ぶ患者さんが減っています。しかし、負担がかかる奥歯の詰め物にはセラミックよりゴールドを選択された方が良いこともあります。
ゴールドのイメージが少し変わりましたか?(^^♪
患者様一人一人に合った詰め物、被せ物を選択して頂けるといいなと思います☆彡